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2016年3月7日月曜日

真心堂 伊勢海老つけ麺 (+俺的つけ麺論)

自己紹介にも書いたけど俺はつけ麺なんてものは好きくありません。やはりラーメンはアツアツコテコテの汁に麺がつかっていて、それを豪快にずるずる~っとすするダイナミズムこそが最大の魅力だと思っていますので、チマチマと麺を別の容器に入った汁につけて食べるだなんて、なんだかスケールが小さくて、ヒネたオタクみたいで全然面白くないと思うのです。
それに、ラーメンに比べると少ない汁ですむわけで、店としては一番コストのかかる部分であるスープを節約できる上に同じ料金を取れるわけだからこれはボロい商売なわけですよ。ボロい商売であるつけ麺を流行らせればガッポガッポ儲けられるわけで、店側の策略に、バカな客どもはまんまとハメられてるわけです。俺はそんなバカではないですから、ケチくさい策略になんかハマりたくないと思うので、やっぱりつけ麺なんかよりラーメンのほうを食べたいと思うのです。
というわけで、普通なら俺は、つけ麺などというシロモノをわざわざ高畑の駅まで出向いて食べるなんてことは、いくらドニチエコ切符を使えるとしてもまずしないのですが、これもぴあの「究極のラーメン2016」に半額クーポンが付いてたので、まあ半額であればボッタクられ感も半減するだろうし、ドニチエコ使えるし、ま、せっかくならということで食べてみました。

しかしなんだね、このいかにも「業者に頼んで描いてもらいました」的な看板とメニュー表は。なんだか「日○出ラーメン」に似ていないか?同じデザイン業者に頼んだのか、それとも実は、資本が一緒なのか?そこらへんはわかりませんが、詳しい方いたら教えて欲しいです。
しかしなんにしても、この仰々しいツクリモノ感満載のデザインと字体は、なんだか見ていてゲンナリしてくる。あまり美味しそうには見えないよね。かえって食欲が減退する要因になってるような気がするのだ。


どうだいこの煩雑なメニューは。つけ麺だけでも5種類あるぜ。まあ、「どっさり野菜つけ麺」というのはただ単に具が多いだけだろうけど、それでも4種類の違う出汁を用意しているのだろうか?となると、業務スープである可能性は否定できない。それとも、やっぱり日の出ラーメンと資本が一緒で、セントラルキッチン方式で工場から送られてくるのだろうか。それとも、出汁は全部同じで、タレを変えてるだけなのか?なんにしても、一つ一つにそれほどこだわりがあるようには思えない。

ラーメン本についてたクーポンは、「伊勢海老つけ麺」か「煮干しそば」が半額になるというもの。こんなとこの煮干しそばなんて食べる気にならないから、つけ麺のほうにしてみる。

俺はつけ麺が好きではないと書きましたが、つけ麺にアドヴァンテージがあるとすればそれは、麺と汁の温度差を楽しむ、ということに尽きると思います。キンキンに冷えた麺と、アツアツの汁が同時に口の中に入り、ヒヤっとフワっとするわけです。
名古屋人なら、「シロノワール」知ってるでしょ。あれの美味しさって、熱々に焼いたパン生地の上に冷たいソフトクリームが乗っかってって、口に入れると、まだ溶けてない冷たいアイスと、生地に触れて溶けかかったアイスと、そしてアツアツの生地とが不思議な不協和音を奏でて、なんとも言えない快感を口の中に醸し出すところにある。この温度差こそがシロノワールの醍醐味であり、これがあるからこそ癖になるのです。
名古屋人じゃない人には、そうだなあ、たい焼きパフェとでも言っておきましょうか。いや、西洋にも、こういうアツアツと冷え冷えの温度差を楽しむというデザートはいろいろあるそうですよ。考えてみれば、食べ物は味だけじゃなくて、香り、食感、そして、温度も含めて味わうものです。その大事な要素である温度によって、こういう不思議な感覚を作るというアイディアを思いつくのは至極当然な話です。
つけ麺もそれと同じように、熱々のつけ汁をまとった麺の表面と、まだ熱が浸透していない麺の内部との温度差の不思議な感触を楽しむものであります。この「温度差を楽しむ」という要素は、なるほど普通のラーメンには不可能だ。(いや世の中にはアイスクリームラーメンみたいなのもあるにはあるけどね。それは例外だろう)
だが、俺の知る限り、そういった温度差を楽しませてくれるつけ麺屋は、ほとんどない。名店と言われる店でも、案外麺の冷やしが不十分でぬるいし、つけ汁も大して熱くない。大して冷たくない麺を大して熱くない汁につけて食べる、そんなものが面白いはずがない。残念ながら、そういう店が大半だ。名古屋で言えば、丸和なんかもそうだった。それから本山、今池の大勝軒もそうだ。金山の豆天狗なんかひどいもんだった。去年の夏に行ったら、気温で温度が上がっている水道水で冷やしただけの、ぬるいというよりはあったかい麺が出てきて閉口したものである。味自体は悪くないのにね。この、麺の冷やしと、汁の熱々、これを徹底しないばかりに、不味いつけ麺になってしまっている店がたくさんある。だから俺はつけ麺など、好きくないのだ。こんなものなら、ラーメンを食べたほうがずっと美味しい。
ラーメン発見伝」の芹沢さんもだいたい同じようなこと言ってましたね。あんな15年前の漫画に描かれてるようなこと、未だに現在のラーメン屋さん達が踏襲できていないだなんて、不勉強にも程があるってもんです。




伊勢海老つけ麺 クーポンで¥420だったかな
大盛り無料なので大盛りにしてもらいました。

運ばれてくるとき、ものすごい勢いでグラグラとつけ汁が煮だって出てくる。石鍋なので、保温性があり、これだけ熱々に熱されていると、沸騰した状態が長く持続される。
これは確かに、ものすごいインパクトだ。知ってたとしても、目の当たりにするとやはり驚きがある。ダイナミズムという点では、これはなかなか良いと思う。
麺は、大盛りというにはチンケな盛り具合だけど、石鍋が結構でかいので、写真で見るほどには少ないわけではない。まあ、こんなもんかなという程度。そして、案外よく冷やされていて、つけ麺の麺としてはまあ及第だ。

さて、これほどまでに熱々にした汁と、充分に冷えた麺、これならば、つけ麺最大の醍醐味である「麺と汁の温度差」を楽しむことが出来るのではないか?
残念ながら「NO」ですね。こんなに汁をグツグツ煮立ててしまっては、いくら充分に冷えた麺をつけても、すぐに熱が通ってしまって、ただ単に温い麺と汁になってしまう。これじゃ「あつもり」と大して変わらない。温度差など楽しめないわけです。冷たーい麺の表面だけを、熱々の汁が覆っている、こういう風じゃないと、麺の冷たさと汁の熱さを同時に楽しむことができないのです。さっきのシロノワールの喩えで言えば、生地が熱すぎてアイスが全部溶けちゃった、っていうことです。これではとても不思議な不協和音などを奏でることができません。そんなわけで、このつけ麺は、温度差を楽しむという点では「落第」です。

では、温度という点を抜きにして、味そのものはどうか、と言うと、これまた凡庸なマタオマ系つけ麺にエビの香料が付けてあるというだけのツマラナイ代物。あのね、伊勢海老つけ麺といっても、伊勢海老の身が入ってるわけではないのですよね。伊勢海老の殻からとった香りを、よくあるマタオマ系の出汁に付加しているだけ。このベースになってるマタオマ汁も、鈍重な甘ったるさが舌につく、あまり上等ではないもの。それこそ、日の出ラーメンのあの美味しくないつけ汁にかなり似てるぞ。
麺は、これはそんなに悪くない。やはり充分に冷やしているせいか、弾力も硬さもあって舌触りが良い。とはいっても、それほど味が良いわけではない。感触がそれなりに良いってだけ。

一言で言えば、「演出過多なつけ麺」だ。演出ばかりで、実質が伴っていない。
そりゃ確かに、ちょっと間違えると服に飛びそうなくらいグラグラと煮だったつけ汁や、その湯気の中から立ち上るえびの香りなど、インパクトが大きくて、食べる人を驚かせ、惹きつけるダイナミズムを持っている。しかし、実際よく味だけを味わってみると、何のことはない、どこにでもある資本系のマタオマつけ麺と大差ない味だ。それに、つけ麺の醍醐味である麺と汁の温度差も楽しめない。演出で客を驚かすだけ驚かしておいて、中身はスッカラカンなのだ。
こういうのにダマされる人って結構いそうだなあ。普段そんなにラーメンを食べない人がこれを食べたら、演出のド派手さに惹きこまれて、ついついウマイつけ麺だなあと思ってしまうことだろう。それどころか、ラーメンオタクの中にも、この派手な演出に騙される奴も結構いるんじゃないかと思う。

ま、半額クーポンを使って食べたから、損した!とまでは思わないけども、まあ食べててツマラナイラーメンだよなあ。二度目はないね。
こういうのって、例えばあまりラーメンに詳しくない女の子とかを誘って、「うわーすごい!面白い!」と驚かせるのには使える店なんじゃないかなあと思う。それで、こんな面白いお店を知ってる俺って魅力的だろ?と無言のアピールをするのだ。だから、ラーメンの味にこだわる男が一人で訪問すべき店ではない。俺にはちょっと、場違いな店だったと思う。


ま、今日の評価は:★ 1、ですね。

いやー。「究極のラーメン2016」のスペシャルクーポン、期限が9月末までだから出来る限り使っていこうと思ったけど、未だにろくなラーメンに出会ったことがない。いくら半額でもこうしょーもない店ばかりでは、かえって損な気がしてきたぞ。
スペシャルクーポンのやつで、これは旨い!っていう店あったら教えてくださいな。三河方面とか岐阜とか三重とかは無理だけど名古屋市内か周辺なら行けると思います。

真心堂 しんしんどう
名古屋市中川区高畑1-181
11:00~LO14:45
17:00~LO21:30
定休日:水曜日

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