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2016年10月3日月曜日

ばーばら 幸田町 らーめん

俺は普段、幸田町なんかに出かける用事はまずありませんので、今は亡き㈱愛知県民ら~めんの葵じいさんが当時しきりにばーばらばーばら言っていたので名前だけは気になっていたのですが、いかんせん今まで行く機会が無かったのです。しかし、先日、とても稀なことに、幸田町で仕事があったので、ついでに寄ってきました。

けんばいき
けんばいき

しっかし、やたらとこちゃこちゃしてわかりにくいラインナップだなあ。
大きめ画像にしてありますので、とりあえずクリックで拡大します。
いったい、どれがメインなのでしょうかね。
とりあえず、大将オススメ、お店の一番のオススメ、店長のオススメ、は、油そば、らーめん、台湾まぜそば、の、それぞれ全部のせのようです。
そりゃあ、全部のせのほうが値段が高くてお店が儲かるから、薦めるわな。
俺が知りたいのはそういうことじゃなくて、具の種類なんかどれでもいいから、ベースの味が、どれが基本のオススメなのか知りたいわけです。

らーめん(濃厚和風豚骨)
味噌らーめん
塩らーめん
台湾らーめん
台湾まぜそば
油そば
やさしい塩そば

うーん、種類がありすぎて、どれが基本の味なのかよくわからない。普通に考えたららーめん(濃厚和風豚骨)なのだろうけど、客の大部分は油そば食べてるし、台湾ラーメンや台湾まぜそばっぽいビジュアルの奴もいる。それに塩らーめんとやさしい塩そばの違いもよくわからない。
いったい、どれ推しなのか?
今回は幸田町民の人とも一緒だったので、いったいどれがばーばらのオススメなのか聞いてみたら、「油そば」だそうです。
うーん、油そば、ねえ。
このブログでは何度も言ってますが、俺は油そば、まぜそば、汁なしの類は好きではないのです。この券売機にも「油そばお持ち帰り」というのがあるじゃないですか。つまりは、あれって、スープを作る必要が無いから、家でも簡単に作れる食べ物なんですよね。そんなのをわざわざ店で食べなくてもいいかなって思う。そんなのよりも、やっぱりこの店でしか食べられなさそうな、濃厚和風豚骨とやらの「らーめん」を食ってみることにしようか。
大盛りが100円で替え玉が130円ってのもよくわからない。替え玉のほうが量が3割増しになるのか?それとも、大盛りよりも替え玉のほうが手間が一つ増えるからその手間賃か?どっちが得なのかもよくわからないですね。なんとも、不可解なメニュー・ラインナップです。



ばーばら らーめん(濃厚和風豚骨) 麺大盛 ¥800

ちょっと疲れて腹が減ってたので、大盛りにしてみました。まあ替え玉にしようかどっちにしようか迷ったんですがね。安いほうでいいやと。

見た目、かなり黄色っぽくて、なんだか天下一品のようなこってりさを期待するのですが、実際飲んでみるとこのスープはかなりあっさりしている。ちょっと物足りないくらいだ。題名に「濃厚」って付いているから期待したんだけど、期待ほどではないですね。
おそらく動物系は、豚骨と鶏がハーフ&ハーフくらいでしょうか。豚が持つ特有の強い匂いや脂っこさ、鈍重さは影をひそめ、鶏っぽい甘めの香りとさわやかさ、軽さに取って代わっている。豚骨の強みを保持しつつも、全体的に、軽さをかなり全面に打ち出しているようだ。
そこへ加わる魚介ダシは、これはほとんど鰹節の味ですね。煮干しとかではない。もしかしたら魚介系は鰹節しか使っていないのかもしれませんね。間違ってたらすいません。強い旨味というよりも、これもあっさりとしたさわやかな、軽妙な旨味を醸し出しています。旨味よりもむしろ香りの面で際立っていると言えるでしょう。
アクやクセのない、お上品で軽~い動物系ダシに、これまた軽やかに香るカツオブシ。これら2種類の風味のコンビネーションといえば・・・

そうだ。これは・・・「スガキヤ」だ。スガキヤのスープの味だ。

スガキヤを、高級に、上品にしたら、こういう味になるのではないだろうか。
そもそもスガキヤというのは、工場で作られた業務用的豚骨風スープに、店でちゃんと取ったカツオ出汁を合わせるダブルスープ方式なわけで、繁忙時間帯にはそのカツオ出汁も業務用だし液に代えていい、というマニュアルがあるらしいですが、ともかくも基本は、業務ダシと天然ダシのダブルスープなわけです。あんなに昔からダブルスープ方式を使っていたというのは驚愕に値しますが、2000年代後半に入って急速に名古屋地域にダブルスープ式ラーメンが浸透していったのは、東京の流行の物真似という部分も確かにあるでしょうが、それ以上に、名古屋人たちの舌に、ダブルスープ方式のラーメンが古くから強く根付いていたからなのではないかと、俺は思います。
ところで、スガキヤの場合は、動物系の部分を工業的スープで担っているわけですから、どうしても濃厚な味にはならず、全体でさっぱりした控えめな仕上がりになるわけです。ということは、逆に、動物系の部分を、きちんと店で取る天然ダシに置き換えるとしても、それを濃厚なものにせず、あえてあっさりと軽めに作ったとしたら、それはスガキヤを思い起こさせるような味に仕上がるに違いないのです。
この「ばーばら」のらーめん、まさにそれを実際に体現した味だと言えるでしょう。
豚骨の、アクやクセの強さを極限までに抑えて、甘い味わいの鶏白湯の割合を多くして、あえてあっさり軽く動物系ダシを作り、それを鰹節ダシとあわせる。結果として、それは、天然ダシのしっかりした存在感を保持しつつも、スガキヤに通ずるような、さりげなくあっさりとした味に仕立てあがる。
だから、高級なスガキヤ、といった趣の味がするわけですね。

考えてみれば、具も、かなりスガキヤらしいですよね。
ノリはともかくとして、メンマと、ネギと、薄いチャーシュー。これって完全にスガキヤですよ。
もちろん、そこは「高級」なスガキヤ、だから、メンマも太っとくて、コリコリで美味しいし、チャーシューも、薄っぺらいながらもよく煮込まれていて普通に美味しい。
そして特筆すべきは麺である。
これも確かにスガキヤっぽい、ごく普通の中細麺なのだけど、食感が抜群に良い。細めなのに、もちもちとした弾力があり、固いというわけではなく心地良いコシがある。ちゅるちゅると啜ると、体の中にすーっと、抵抗無く入ってくる。しかも、大盛りにしたのに、最後までノビることなく、その食感を保っていた。これは、大盛りにしてよかったです。一緒に行った人も、替え玉してましたね。でも実際大盛¥100と替え玉¥130の価格の違いはどこにあるのでしょうか。それは最後まで不明でしたが。
この、麺に重きを置くという観点も、スガキヤの影響とはまた違うけど、名古屋人のきしめん好き、うどん好きなところを反映していると言えなくもありません。ちょっとこじつけ過ぎかな?

全体として、味そのものに関しては一切手抜かりをせず、その上で、名古屋人の味覚の、ノスタルジーな記憶を呼びおこすといった組み立てのラーメンだ。
名古屋、というか、東海地域の住民には、特別な感情を引き起こすようなラーメンなのではないだろうか。
俺は名古屋の出身じゃないし、かなり大人になってからスガキヤを食べたから、このラーメンで特別な感情を呼び起こされることは無い。だから純粋に味だけで評価することになるが、味に一切の手抜かりはなくてしっかりと旨いには旨い。けど、やっぱり俺の好みからすると、あまりにもあっさりさっぱりしすぎている。脂分も足りないし、豚骨ならではの独特なアクやクセ、重量感ももっとあったほうが良い。鶏を混ぜてわざわざ味を軽くしてしまうのはちょっと勿体無いように感じるのだ。
だけども、根っからの名古屋住民にとっては、全く違った感想をもたらすのであろう。味の点では近年のラーメンらしく高いレベルを保ちながら、同時に懐かしさや安堵感を感じさせる。おそらく、味云々を超えた、名古屋人の心の奥の、決して抵抗できない部分を巧妙に突いた、新しくも懐かしいラーメンなのだろう。名古屋人たちにとってはこの味は、美味しさと同時に、いわばノスタルジックな思い出へのポインタとして機能するのであろう。

しかしなぜこれに「濃厚」という題名を付けるのでしょうか。俺にとってはこのラーメン、あまりにすっきりあっさりし過ぎていて物足りないのですが、こういう地域にお住まいのじい様ばあ様にとってはこれでも濃厚すぎるのかもしれませんね。こういう地域のお店は、市街地に立つ店と違って、やはり地元住民を大切にしなくてはいけませんからね。その意味でも、このスガキヤっぽいノスタルジーを思い起こさせる味の組み立ては、マッチングしていたのかもしれません。
俺はこれ、決して好きではないけど、でもコンセプトとしてはしっかりした、芯が通っているものだと思います。これ一本でやりゃあいいのに、なんで油そばだ台湾まぜそばだ、と、余計な方向に手を出すのでしょうかね。いやもしかしたら実は、類稀なる美味しさなのかもしれません。台湾まぜそばだって、元祖のはなびとは似ても似つかない素晴らしい味なのかもしれません。が、元祖がそもそもアレなので、どうしても食べてみる気が起こりません。それ以前に、次いつ幸田町へ行く用事が出来るかどうか・・・


今日の評価は:★★★ 3、です。


まあ、昔の店、ですかね。
今もかなり賑わってはいるけれど、ラーメン不毛の地名古屋にも、それなりにいろんな旨い店が増えた現在、相対的に考えてそう特別に美味しい、っていうものでもありません。

ラーメン屋 ばーばら 
愛知県額田郡幸田町大字大草字馬場73-1
11:30~14:00
18:00~22:30
年中無休 

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